「ミニマリスト」「シンプルライフ」という考えに出会う前、私は「今住んでいる家が狭いから、引越しするべきだ」と思っていました。
2LDKの65平米、夫と子供3人の5人暮らしです。
多分、一般的に見ても「狭い」と思われるでしょう。
家族が多くなれば、普通は、戸建てを検討するか、それなりに広い賃貸を探すことになると思います。
住宅売買の広告チラシでは、子供がいるファミリーが新しい一戸建てに住んで嬉しそうな表情を浮かべていますし、私の友達からも「子供ができたから今より大きい家に引越しをした」という話を聞いたりします。
「家族が増えたら広い家に住もう」「大きい家に住んだら幸せ」という固定概念が、CMや周囲の人々など様々な形で植え付けられているのです。
でも、今の私は引越しを考えていません。
小さな家に住むというメリットをたくさん見つけてしまったからです。
「引越しをするべきだ」「引越ししなければいけない」というプレッシャーから解放されたのは、本当にストレスフリーです。
ここで、小さな家に住むメリットをあげてみようと思います。
小さな家はモノを買い込むにしても、良い意味で限界がある
私も夫も、備蓄のための日用品や本をどんどん買ってしまう傾向がありましたが、そうは言っても家が狭いので、無限に買っているわけではありませんでした。
棚から溢れ出した時に、「これ以上は買いすぎだ」とわかるからです。
無意識に保管できる場所があまり無いことがわかっているので、「シンプルライフ」という概念が無い頃でも、無制限に買うことはありませんでした。
これがもし収納力抜群の家だったら、その収納場所が埋まるまで買い続けていたことでしょう。それはかなり恐怖だと思います。
小さな家はスペースに無駄がない
一般的なお家では、あまり活用していない「デッドゾーン」なるものがあるらしいのですが、我が家にはありません。
65平米のスペース全てを活用しています。
備え付けの押し入れ、クローゼット、洗面台の下の収納スペース、トイレの中の小さな収納スペースに至るまで、その場所にふさわしいモノがしっかりと収まっています。
小さな家はモノを把握しやすい
ちょっと前までモノが溢れんばかりだった我が家ですが、「あれ?こんなモノあったっけ?」と記憶をなくしていたようなモノは一つもありませんでした。
どんなモノがあって、だいたいどこにしまってあるのか、ほとんど把握できていました。
把握できていても不要なモノが20袋近く出てくるのですから、大きい家で尚且つ物置なんかあったら・・・存在を忘れられたモノたちが、沢山眠っているかもしれません。
小さな家は掃除が楽
小さなスペースですから、掃除機がけ、床拭きもそんなに時間がかかりません。
ホコリを取るにしても、15分もかからないで終わります。
掃除などの家事は、非生産的で、やろうと思えば無限にできてしまうもの。
これに制限があるのは、家庭を管理する人にとってはすごくメリットではないでしょうか。
小さな家はお金がかからない
水道光熱費は、大きい家よりも小さい家の方が費用は少なく済みます。
モノを置けるスペースがそんなにないので、買うことに制限がかかるのでお金を使う機会も減るでしょう。
さらに我が家は賃貸ですから、どこか故障すれば管理会社に電話するだけで直してもらえる。
賃貸の小さな家って、実はすごいお得です。
小さな家は家族のコミュニケーションも濃厚になる
基本的に子供と私は常に同じリビングにいますので、絆は深まると思います。
宿題するときはダイニングテーブルで、わからない箇所もすぐに見てあげることができます。
幼児の次女が折り紙を引っ張り出してくれば、本を見て一緒に作ってあげながら、長男の音読を聞きます。
ボードゲームを出せば、みんなで床に座ってワイワイやります。
キッチンで料理を作っていても、すぐ横にあるダイニングテーブルに子供たちがいます。
家族が顔を合わせる時間、一緒にいる時間は本当に長いです。
モノを減らしたことで、5人でお家にいても、圧迫感を感じることはなくなりました。
むしろ、常に暖かい気持ちになる、とても心地の良い空間になりました。
「家族も増えたし、引越ししなければいけないなあ」と考えている人は、今一度考えて見てください。
使っていないモノが、家を狭くしていませんか?
そのモノたちを家から出して、自分と家族のための心地の良い空間を一度作ってみてはどうでしょうか?
今まで不用品を捨てることをしたことがない人であれば、ゴミ袋20個くらいは軽く出るかもしれません。
そうすれば、当然、家が広くなりますよ!